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2018/02/07

石油ストーブには本当に加湿が必要ないのか
石油ストーブ

巷ではインフルエンザが大流行しています。

 

インフルエンザの予防と言えば、マスク、手洗いうがい、そして湿度の管理だということは、皆さんもご存知のことと思います。

 

湿度が40%を下回るとインフルエンザウィルスが活発になると言われていて、一般的に、室内の湿度は40~60%が目安とされていますよね。

 

弊院では石油ストーブを焚いていますので、やかんをのせて加湿に一役買ってもらっています。

 

 

ところがある日…、

 

 

石油ストーブに加湿は必要ない

 

それは、灯油が燃える時に水蒸気が発生するからだ

 

やかんを置いていると、むしろ湿度が上がりすぎてしまう

 

 

このようなアドバイスを頂戴しました。

 

テレビだかラジオだかで放送していたらしいのです。

 

確かに、湿度は高すぎても都合が悪くて、60%以上になるとダニやカビが発生することが知られています。

 

石油やガスを燃焼させることで、水蒸気が発生することも分かっています。

 

灯油の場合、燃焼させた量と同程度の水が発生するのです。

 

しかし、石油ストーブに加湿が不要とは、本当なのでしょうか?

 

ストーブを焚いた部屋が乾燥して感じるのは、気のせいなのでしょうか。

 

 

そこで今回は、湿度に関する弊院の現状を紹介したいと思います。

 

 

さて、ある日のじねん堂。朝の湿度は測定限界(20%)以下。

 

寒い。

 

そして明らかに乾燥しているのが分かります。

 

 

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ここから始業までに快適な温度まで室内を温めねばなりません。裸になる患者様もいらっしゃいますから。

 

やかん(蓋無し)をのせた石油ストーブを全開運転です。

 

これによって始業時には大抵、温度20度以上、湿度30%以上に到達します。

 

それでも正直まだ乾燥している感があります。

 

「加湿し過ぎ」には程遠い値です。

 

 

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もっと加湿したいところですが、石油ストーブの出力が大きいので、昼を過ぎると室温が上がりすぎてしまいます。うっかりしていると28度を超えることも。

 

止むを得ず、ストーブの火力を絞ることになります。

 

すると困ったことに、やかんからの蒸発による加湿も(燃焼による水の生成も)少なくなってしまうわけですから、あれよあれよという間に湿度は30%を割り込んでしまいます。

 

 

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ストーブにやかんをのせても全然足りません。

 

ストーブだけなら言わずもがなです。

 

このような状況にならないために、弊院では加湿器を併用しています。

 

 

300207_000

 

 

併用で朝から運転すると、湿度40%台を確保することができます。

 

 

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因みに、外気の湿度が高い時には、50%を超えていきます。

 

 

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とはいえ、今シーズンはまだ60%を超えたことはありません。

 

日によっては、加湿器2台体制にしなければならないこともあります。

 

石油ストーブには加湿が不要だなんて、とんでもないのです!

 

 

 


 

 

 

いかがだったでしょうか。

 

 

弊院の場合…

 

 

建物全体の風通しが良く、外気の状態の影響を受けやすい

 

治療院部分は18畳程度の広さ

 

約5畳の治療室ではエアコンを運転

 

 

このあたりの条件が相まって(エアコンから風が出ているのは朝と晩だけですけれど)、乾燥した状態を作り出しているのでしょうね。

 

おそらく狭くて気密性の高い部屋であれば、石油ストーブに加湿は必要ないのでしょう。

 

いずれにせよ、テレビやラジオの内容を鵜呑みにすることなく、湿度計を用いるなどして自分(の家・部屋)にも当てはまるのかどうか、検証してみることは必要だと思いますよ。

 

条件が違えば、結果も違ってくるのですから。